燃える想いの静かな月

地球のエースは、君だ…

今場所の遠藤 【令和2年初場所】 前編

フハハハハハ! ごきげんよう! 吾輩だ!

デーモン水羊羹だ!

さぁ、今年も大相撲が始まった!

昨今、角界の世代交代が叫ばれるなか、吾輩の推し力士、

遠藤は今場所いったいどうなるか?

気がつけば遠藤も本年で、30歳を迎える。

台頭する若手の勢いに負けず、遠藤にも意地を見せてもらい

たいところだ。

彼の気合の表れか、まわしの色が金色からなす紺色に変わった!

生まれ故郷、石川県の名物・金箔をイメージした黄金から一新

した、今場所のまわしにも注目しつつ、遠藤関の初場所の取組

前半を振り返ろう。

 

◎初日

○遠藤ー鶴竜● 寄り切り (1勝)

初日から横綱戦が組まれた。

立ち合い、低い位置からいい当たりで横綱を押す。

横綱が押し返そうと前に圧力をかけたところで、

瞬時に横に動く!

この時のスピードが速い!

この速さで先手を取った遠藤は、得意の左差し右上手の

左四つに!!

下手、上手、互いにいい位置を取った遠藤はそのまま

寄る!

横綱を土俵際へ追いつめる!!

土俵を割る際、横綱執念のはたき込みが炸裂するが、

行司軍配は遠藤へ!

物言いがつくが、軍配通り白星は遠藤へ!

初日から横綱撃破で金星獲得!!

若手ばかりが注目されるなか、俺を忘れてもらっては

困ると存在感をみせつける相撲!!

今場所のダークホースになれるか!?

 

◎二日目

○遠藤ー白鵬● 切り返し (2勝)

先場所、横綱白鵬の荒々しい取り口のまえに、無念の

流血KOを喰らってしまった遠藤。

その悔しすぎる敗戦を、本人もファンも決して忘れること

はできなかったはずだ。

吾輩などは、今場所白鵬以外には全部負けたとしても、

この横綱戦だけは絶対に勝ってほしいくらいの気持ちでいた。

遠藤が白鵬をぶっ倒してくれないと、この気持ちが晴れる

ことはないのだ。

それは、遠藤も同じだろう。

先場所のあの日から、次の対戦では絶対に勝つという気持ちで

日々稽古に励んできたはずである。

因縁の白鵬戦の取組前、土俵上の遠藤の表情と眼を見た時、

そういう日々を過ごしてきたであろうことが、私にはすぐ分かった。

静かに凄まじい気迫をみなぎらせている遠藤が、そこにいた!

実況アナは立ち合い前、遠藤は普段通りと言っていたが、

私はここまで闘気が昂っている遠藤を見るのは、初めてのことである。

一方の横綱白鵬

優勝した先場所、唯一ケチが付いた曰くの相手を前に、鬼気迫る

形相である。

先場所の経緯があり、異様な空気が流れる国技館の雰囲気のなか、

怖いくらいの殺気を放っている。

これ、絶対やってくるわ!!

張り手という名のパ◯チを!!

かち上げという名のエ◯ボーを!!

注意されたからといって、自らの流儀を曲げる男ではない。

むしろ意地になってやり通す、そういう男だ。

それは遠藤も十分に頭に入れているだろう。

張り手とかち上げをもらっても、決して怯まないで前に出る!

そういう覚悟を固めているはずだ!

これは相撲の取組を超えて、男と男の意地のぶつかり合い、

互いのプライドを賭けた格闘技である!

遠藤よ、決して気持ちで負けるな!!

吾輩の鼓動が最高潮に達するなか、行司の軍配が返る!!

やっぱり張ってきた白鵬!!

そして、返す刀で放たれるかち上げ!!

これらの攻撃に全く怯まないで、前に出る遠藤!!!

勇気を魅せたその先に待っていたのは、千載一遇の勝機!!

荒い攻撃により生じる隙、遠藤が横綱の左を差した!!

いい形になった遠藤に対して、白鵬が破れかぶれの強引な

上手投げを連発!!

絶対に負けてたまるかという、横綱の狂気的なまでの執念が

襲いかかる!!

しかし、この日の遠藤の気迫は並大抵ではない!!

逆に白鵬を切り返して、土俵へ強烈に叩きつけた!!!

ヨシ!と自らの勝利にうなずく、男・遠藤!!

舌も出してまさに、してやったりの表情だ!!

遠藤の勝利に爆発した国技館は、大量の座布団が乱れ飛ぶ!

そして館内は、割れんばかりの異例な

大・大・大遠藤コール!!

土俵下に降りてもなお、気迫に満ちている遠藤。

吾輩は先場所終わっての記事で、遠藤がさらに上にいくために、

なにか一つ足りないと書いた。

この日、その答えが出された。

気迫である。

今まで遠藤に足りなかったもの、それは圧倒的なまでの

気迫!

もともと備えている上手さある取り口に、闘気が加わった!

これまでと明らかに違う、一皮も二皮も剥けた!

とうとう覚醒の刻が訪れたのだ!!

一方、敗れた横綱白鵬

勝負がついた後の、鬼のような形相……。

遠藤が勝ったとはいえ、改めて恐ろしい男である。

だがこれが、角界の歴史の世代交代の1ページと

なるかもしれない。

 

◎三日目

○遠藤ー豪栄道● 突き落とし (3勝)

二日続けて横綱を破り、勢いに乗る遠藤!

冗談じゃなく、優勝争いの大本命に躍り出たと言ってもいい!

相手は大関豪栄道

相性は悪くないので、今の調子で勝ち切ってほしい。

立ち合い、張り差しにきた相手をよく見て、左に回り込み

ながら突き落とした!

金星2つに続いて、今日も大関を撃破!

これで3連勝!

気が早いけど、ファンの悲願が今場所、叶うかもしれない。

そんな夢が見えてきた。

 

◎四日目

●遠藤ー貴景勝○ 突き落とし (3勝1敗)

3連勝で迎えた本日も、上位陣との取組。

大関貴景勝戦。

遠藤が賜杯を狙うなら、ぜひとも倒しておきたい相手だ。

そして、この取組で遠藤の真価がわかる。

覚醒が本当かどうかが。

遠藤の苦手な力士のタイプに、馬力のある相手が挙げられる。

この手のタイプに、為す術もなくあっけなく敗れる相撲が

散見される。

さらなる上を目指すなら、苦手克服が絶対条件である。

今日の相手貴景勝は、現角界で最強の馬力力士の1人。

この力士相手に、遠藤がどのような相撲を取るのか?

勝敗以上に注目である。

立ち合い、互いに激しいぶつかり合い!

押し相撲の貴景勝相手に、全く引けを取っていない!

押し合いでも遠藤の当たりがいい!

戦前の予想では、なんとか相手の勢いを食い止めて

まわしをつかめれば、と思っていたが、遠藤、貴景勝

相手に当たり負けしていない!!

いや、むしろ遠藤の方が押しているし!!

本物だ!!!

遠藤が一皮剥けたのは、本当だ!!

我々は、近い将来高みに登っていく者の覚醒の瞬間を

目撃しているのだ!

その勢いのまま、相手を土俵際まで追い詰めた遠藤。

勝利目前のその瞬間――、

貴景勝のやぶれかぶれで放った右の突き押しが、遠藤の

顔面をとらえた。

うーーん、お、惜しい!

8割方、遠藤の相撲だったが、貴景勝の気迫が勝利を

呼び込んだような決着になった。

だが遠藤が、苦手な圧の強いタイプの力士に当たり負け

せず、逆に押し返すような力強い相撲を観せてくれた

ことが、吾輩はなにより感激した。

これは本気でいけるぞ!!

 

◎五日目

○遠藤ー朝乃山● 寄り倒し (4勝1敗)

前日連勝が止まった遠藤だが、勢いまで止めないためにも

今日は勝たなければならない一番。

ここで当たる相手は、大関候補・朝乃山。

難敵だが、合口は悪くないのでなんとか星を挙げたい。

ケンカ四つの両者、立ち合いの差し手争いに注目。

軍配返って、差し手争いに勝ったのは遠藤!

おっつけを交えて、左を差す!

さらに右も差して、もろ差しの体制で寄る!

相手の左上手を切って、そのまま寄り倒し!!

解説の北の富士も唸る、遠藤の巧さ溢れる取り口!

北の富士が言うように、今場所の遠藤、

もしかすると、もしかするぞ!!