燃える想いの静かな月

地球のエースは、君だ…

斎藤佑樹よ、起死回生の鍵はサイドスローだ!!!【後編】

前回、斎藤佑樹が長年に亘ってプロ野球の世界で、結果を

残すことができない原因を、私は斎藤のメンタルの弱さだと

断じた。

もちろん、それだけが原因ではなくフォームなど技術的な

要因もあるだろうが、精神的な面が最も大きいと思う。

そもそもプロ野球の世界に入れる選手たちは、みな天才的な

才能を認められた者たちである。

技術的な部分では多少の差こそあれ、ひっくり返せないほど

の実力差はないと思っている(素材重視で指名された高校生

は除く)。

ではなにでプロ野球界で明暗が分かれるのかというと、

プロ野球界で生き抜く覚悟という気持ち的な部分と、

いかに自分を知り相手を知り、どうやって自分はこの

世界で生き残るかを考える、つまりうまく頭を

使えるかの2つであると思う。

もちろん、良い指導者に巡り会うとか、ケガをしないなどの

運の要素も重要であるが、プロで大成する選手はそういう運の

要素に振り回されず、最終的には結果を残す強さを持っている。

べつに斎藤に覚悟がないとか、生き残るべく頭を使ってないとか

言いたいわけではない。

彼は結果を残すことに必死だし、工夫して一生懸命練習している。

でも、足りないのだ。

是が非でも生き残る覚悟が、なにがなんでも結果を残す工夫が。

並々ならぬ気持ちがなければ、才能の塊のような化け物だらけが

ひしめくプロ野球界を、勝ち抜くのは極めて難しい。

 

確かに斎藤は、プロ2年目後半以降さんざん打ち込まれ自信を

失ってしまい、打者を怖がるなと言っても難しい状況だろう。

並みの選手ならとっくに心が完全に折れてしまい、戦意喪失して

いるだろうが、斎藤はそれでもまだマウンドに登り続け、応援

してくれるファンへ必死に応えようと右腕を振っている。

しかし斎藤を応援し続けている私が観ても、彼がマウンド上で

自分に自信を持てていないのが分かる。

打たれることを、バッターを怖がっているのがよく分かる。

斎藤のような球威のないピッチャーが、逃げるピッチングを

してたのでは勝負にならない!

球威のないピッチャーほど、勇気をもって攻めのピッチングを

しなくては、相手打者が打ち損じるはずもない!

右と左の違いはあるが、元中日ドラゴンズ山本昌日本ハム

ファイターズの先輩、武田勝も斎藤と同じく球威はなかったが、

直球でしっかり攻めながら相手打者と勝負していた。

ではどうすれば、斎藤佑樹が自信を取り戻せるのか?

バッターに打たれて失った自信は、バッターを抑えることでしか

回復させられないだろう。

それは日本ハム首脳陣が、斎藤が打たれても我慢して一年間使い

続けるなど、「周り」のバックアップが必要になる。

だがベテランの域に達した斎藤を、若手の有望株のように起用

するのは現実的な話ではないだろう。

 

それならば「環境」を大きく変えて、斎藤の意識をガラリと

変えてやるのも一つの手だ。

これまでの負のイメージを一新させることで、開ける道も

あるかもしれないのだ。

事実、トレードを機に実力を発揮しだす選手も数多い。

実際もし、斎藤佑樹がトレードされるとしたらどの球団が

ありえそうか。

斎藤が1軍戦力として出番がありえそうなのは、ヤクルト

ぐらいか。

しかしもともとヤクルトは、斎藤をドラフトで1位指名した

球団である。

早大時代に慣れ親しんだ神宮球場がホームグラウンドでもある。

それに斎藤にはプロ入団前から、力勝負のパ・リーグよりも、

駆け引き重視のセ・リーグの野球に合っていると見る向きが

多かった。

元・神宮の大スターとのふれこみで、興行的に利するところ

もある。

一縷の復活の望みに懸けての獲得も、なくはないだろう。

 

しかしながら、「周り」「環境」の助けなく「自力」

道を切り開く方法がない訳ではない。

それが解説者で日本ハムOBの建山氏が発言していた、

サイドスローへの転向である。

元々、斎藤のストレートはシュート回転しやすいクセがある。

ナチュラルにシュート回転するクセ球を、逆に利用してしまおう

という発想だ。

加えて斎藤の投球フォームは、どうしても球離れが早くて相手

打者から見やすいという弱点がある。

それもサイドスローにすることで、解消されると言うのだ。

自身もサイドスローだった建山氏の発言なので、重みがある。

プロの世界では小柄で角度のない斎藤が、オーバースロー

こだわる理由も特にないし、少しでも打者の目線を変えること

ができる投法に変えたほうが、結果を残せる可能性が上がるので

はないか。

というかもう、なりふりかまっていられない状況まで、すでに

彼は追い込まれているのだ。

可能性が1%でも上がるのなら、やってみる価値はあるはずだ。

無論、投球フォームを変えることは簡単なことではなく、生半可

ではできない。

ただ従来から大きく変えずに、今まで通りシーズンに入っても

また、今まで通りの結果に終わるだけではないか。

なら、思い切ってこれに賭けるのも手ではないのか。

同じくファイターズOBの森本氏も、テレビ番組のコメンテーター

として、斎藤はこれまでやってきたことを信じて勝負するのか、

それとも全部捨ててまったく新しいものにチャレンジして勝負を

賭けるのか、選択の時が来ているという趣旨の発言をしていた。

 

日本ハムファイターズというチームで、斎藤佑樹の立場は非常に

微妙なものだ。

特別ななにかをアピールしなければ、登板機会すら与えられない

かもしれない。

しかし来年の2月1日のキャンプイン、サイドスロー

投げ込む彼の姿が観られたら、首脳陣はどう思う?

前述したプロ野球界で生き残り、結果を残すための覚悟と工夫

が表れた姿をみせられたら……。

使わざるを得ない!!